2022年 2月 の投稿一覧

地方銀行のDX 苦しむ大手銀行

マーケティングコンサルタントの松川勝成です。
めざせ、皆さまの模範。
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「結果」より「行動」でまいります。 

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みずほフィナンシャルグループの失態が止まらない。
これは経営統合における人事的、政治的なマイナス要因に加え、相変わらずのノルマ営業から脱却できず。
これらによりシステム統合・改善のための発想、戦略の妨げになり、人や組織をサポートするべきシステム更新、改善の根本的な要因になっている弊害が大きい。

さらに、大手銀行共有の技術的なネックとして、IBMなどが提供するメインフレームの呪縛から抜け出せない致命的な問題を抱える。 メインフレームは独自のハードウェア、言語を使用しているためシステム更新、金融規制の見直し、新たなサービス導入などすべてにおいて莫大なコストを発生させる金食い虫である。
さらに、外部接続のハードルも高く、潮流であるフィンテック事業者の新しいアプリケーションとの連携、迅速な提供に対しても弊害となっている。

メガバンクががんじがらめに沈んでいる一方で、莫大なコストに耐えきれないがゆえに、“新たな道を目指さざるを得なかった”地方銀行が起死回生の動きをみせはじめた。

預金や融資など顧客取引の基幹系システムの中心、勘定系システムのクラウド化である。

1.北國銀行(石川) 旧:日本ユニシスのバンクビジョン → 新:マイクロソフト アジュール(Microsoft Azure)に移行。
2.みんなの銀行(福岡) アクセンチュアと共同開発でグーグル(Google Cloud) に移行。

クラウド化

これによりコスト軽減だけではなく、新たなサービスの導入、スマホとの連携。アプリケーションの導入と柔軟な更新、改善が可能になった。 このため今までは考えもつかなかった柔軟な企画やサービスが可能になり、ユーザビリティ、アクセシビリティが向上し、さらに注目を集めて営業支援にもなっている。

一方で金融という重要な分野であるので、クラウド系の技術でセキュリティが保てるのかという不安要素は当面、注視する必要はある。
しかし、クラウド化やスマホ完結型のデジタルバンクが、メガバンクをしり目に地方銀行の挑戦から実現されたことの意義は大きい。

なぜなら、DX戦略の本質は、過去のBLOGでも提言の通り、デジタル化という手段の先にある、人と組織がこれまでの「当たり前」という価値観を変え、未来を見据えた顧客起点のサービスを構築することにある。

これを大前提として、これを実現するため、現在のビジネルモデルを見直し、現在の仕事の生産性をあげること。
これが本質であることを忘れてはならない。

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【参 考】
2022年の論点 100 文藝春秋
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【 中小企業の集客ノウハウ動画 】
その5:中小企業のネット集客
~トリプルメディア2つ目「アーンドメディア」飛び道具として活用~
https://youtu.be/nkwbS9Ow5QA

中小企業のDX(成功事例に学ぶ)

マーケティングコンサルタントの松川勝成です。
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コロナ禍において「中小企業白書」によれば、中小企業のデジタル化の優先度は高い。
コロナ以前からSDGsともども注目度の高かったDX(デジタル・トランスフォーメーション)は誰もが知るバスワードだ。
にも拘わらず、的確に定義を説明できるかというとそうでもない。
ここでは、「デジタル技術によって人々の生活や企業のあり方をよりよく変革する」という大構えで進めたい。
DXはまず大企業からはじまり、中小企業にはまだまだ先という空気感があるが、さにあらず。
大手も苦戦している実態がみえてきた。
( 参照:セブン&アイ・ホールディングスの“DX敗戦”
1200億円投資の「DXバブル」ベンダーの受注競争は過熱
https://diamond.jp/articles/-/295251 )
逆にスピード感と柔軟性に利がある中小こそトライ&エラーを繰り返し試行錯誤しやすい。
大げさなことは考えずに身の丈にあった現実的で効果的な施策を実践することが肝要だ。
キーポイントは、風呂敷をひろげず業界ごとの課題解決に特化した「バーティカルSaaS」
幾つかの成功事例に学びたい。

中小企業のDX

1.リクルートが提供する「SALON BOARD」
4名以下の小規模店舗 ヘアサロン向けサービス。
予約、顧客管理、会計、集客施策などの業務を一気通貫で効率化するサービス。
現場サロンの生の声に耳を傾け改善、改良。
店員さんがやるべき仕事、そうでない仕事を切り分け、人とデジタルで分業すること。

2.バニッシュ・スタンダードが提供する「STAFF START」
アパレルなどオムニチャネル(実店舗 X EC/オンライン)で店員・スタッフと顧客とつなぐサービス。
売上=販売・購買のキャッシュポイントだけで評価するのではなく実店舗での説明、提案とECサイト内詳細ページ、SNSなどがどう貢献したのかを可視化する。
投稿作業の効率化と評価という動機付けを結びつけEX(従業員体験)を向上。

3.ライオンが提供する「ご近所シェフトモ」
夕飯づくりに悩む人と近所の飲食店をつなぐテイクアウトサービス。
独自サイトやアプリに拘らず、プラットフォームをLINEにして構築コストを軽減しアプリ利用者の獲得を同時に成功。
LINE内で予約から支払いを完結させている。

3つの事例からみえてくることは、現場の課題を理解し、働く人への敬意・愛情を大事にしている。
方法論やシステムの出来に拘らず、人間本位でいまあるソリューションを活かして、シンプルに実践してみること。

中小企業のアドバンテージを活かそう。

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【参 考】
2022年の論点 100 文藝春秋
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【 中小企業の集客ノウハウ動画 】
その4:中小企業のネット集客
~主役は「オウンドメディア」HP(ホームページ)くんが勝負を決める~
https://youtu.be/cYPsupqTyyg

中小企業のレジリエンス(K字回復)

マーケティングコンサルタントの松川勝成です。
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アフター/ウィズコロナにおいて、企業、特に中小企業は、「K字回復」で二極化するという。
この非常時に柔軟、かつ積極的に変革に努め、上昇曲線にのるか下降してしまうかに分かれる。
世界経済フォーラムによると顕在化する時期は2025年、変革を迫られている。
そのお手本といえる中小企業はレジリエンス(対応力・回復力)をみにつけて「たくましさ」や「柔軟性」を発揮している。幾つかの事例を共有したい。

K字回復

1.地方の信用金庫:
地域顧客への一斉調査で不足材料、過剰在庫をリスト化し、全国の組合で共有。地域をこえて調達しあう仕組みを構築。
きめ細かい情報網と全国規模のネットワークという強みを活かす。
今後、天災児にも活用できるプラットフォームでは、と期待。

2.キャッシュレス決済導入:
小規模店舗ほど導入が加速。
感染リスク軽減だけではなくレジ周りの投資抑制にも効果。
更に、即時性の高い補助金、助成金申請時、売上データのデジタル化により経理負荷軽減にも効果大。

3.移動制限を逆手に:
移動制限により、地元、既存客の顧客単価、ひいてはLTV(Life Time Value/ライフタイムバリュー)を強化。
小規模旅行代理店の旗振りでシニア層拡大に「深ぼり型ツアー」を敢行し。いちげんさんお断り、敷居の高い店舗を開拓し地域内での活性化を実現。
密を避けたレジャーとして注目の「釣り」客の集客を強化。
ただ釣るだけではなく、釣った魚を地元直売所が買い上げ。この際、地域流通通貨で換金し、現地・地場の活性化につなげる。

4.既に周知の成功事例:
a. 食品デリバリー市場の創生。
起業家育成(インキュベーション)市場と組み合わせて「シェアキッチン」「クラウドキッチン」などにより自社店舗を持たず、配達代行業者(UberEats/出前館など)に販売してもらう座組確立。
資金貯蓄、コロナ禍軽減にあわせてキッチンカー、テイクアウト専門店など徐々に規模拡大を狙う流れで独立開業のハードルが下がる好循環を実現。
b. リモートワークへのシフトを好機に。
オフィス需要激減に空きスペースを安価な少人数ビジネススペースに区画化してレンタルや映像撮影スタジオとしてレンタル。
自社社員向け教育映像や訓練映像を他社向けオンライン講座として活用し新規事業化。
リモート会議の増加により軽減された交通関連費用を海外含む遠地企業とのオンライン交流の活性化にあたる。
同じく浮いた費用、時間を自社商品開発にあてて下請けからの脱却に挑戦。

まだまだある。
コロナ禍と恐れるなかれ、規模体制における機動性、柔軟性。意志決定におけるスピード感、柔軟性。発想における柔軟性。
どれもレジリエンス(対応力・回復力)として発揮されている。
中小企業こそがこれを好機と「K字回復」の上昇曲線にのってゆくのである。

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【参 考】
2022年の論点 100 文藝春秋
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【 中小企業の集客ノウハウ動画 】
その3:中小企業のネット集客~簡単で具体的な「有益なコンテンツ」~
https://youtu.be/Bf7qetUlSXw

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