デジタルマーケティングやインバウンドマーケティングは今や企業の活性化において必須の業務です。
知見、ノウハウだけではなく、作業をする負荷・工数もかなり高くなってきました。
これに伴い、高価なために大手など一部にしか利用されていなかった有料ツールが更に市場をもとめて価格を下げてきました。機が熟した感がります。
CRM(Customer Relationship Management)、MA(Marketing Automation) などです。
その雄として、インバウンドマーケティングの祖、Hub Spot やマルケトなど海外大手とともに国内ベンチャー系のツールも頑張っています。
予算がゆるせば、中小企業も効率化を鑑み、導入することに賛成です。
ただし、大いなる前提があると考えています。
例えば、オートマしか運転できず、マニュアルお手上げのドライバーのように。
例えば、ツールがないとソースをかけない。コードを手書きできないエンジニアのように。
最初からツールありきですと、ダメな社員が急増します。
後で苦しむのは彼らです。
汗をかいて作業し、本質をわかってから採用することで、問題を把握できツールを使いこなせます。 ツールに使われてはいけないと考えています。
その意味、ツール導入後でも、新人さんには、手作業の期間を設けるべきだと考えています。
人事・教育面よりも本質的な問題があります。
それは、このツール以外のソリューションに変更しようにも事実上不可能な状態に陥ってしまう危険性です。
時間経過しそのツールが陳腐化したり、問題が発生したり、値上げ要求をされたり、最悪の場合、倒産してもツールありきで業務をしているとその時点で大きな支障がでます。
場合によっては大きな停滞から致命傷になりかねません。
悪く言ってしまいますと、そのツールに、そのソリューションに、その企業に首根っこを押さえられているといっても過言ではありません。
これはCRMやMAのベンダーが悪だとは言っているわけではありません。
むしろ、効率化や省力化をはかるために導入を前向きに検討するべきだと考えています。
導入の際にも予め、手作業でマーケティングを経験し汗をかいていることで、そのツールのありがたみや価値がわかり、採用する候補の比較が可能になります。
価格だけではなく機能、作業効率、サポート体制など本質的な部分がみえるはずです。
ベンダーさんはお客様として導入者、検討者を敬いサポートしてくれるでしょう。
しかし、あくまで彼らの扱いやすい素直なお客様である場合や方針に従ってくれるお客様である場合に限ります。
そうではなく客側からも問題提起や要望を突きつけることでベンダーも成長するはずです。むしろ、ありがたい声として重用すべきだと考えます。
可愛いお客様ではなく大事なパートナーとして共に発展できるような関係を目指したいものですね。